☆X’mas☆ シュペクラチウス

Spekulatius

1-1-2 Rezept (アインス・アインス・ツヴァイ・レツェプト)

テー ゲ ベックとそれを基本にして作るクリスマス・ クッキーが1-2-3の割合で材料を混ぜるレシピだったのに対して、ドイツの西の端に位置するラインラント・プファルツ州の名物で、 クリスマスの時期になると、どの家庭のクッキーのお皿にも欠かせないシュペクラチウスという人の形をしたクッキーは 砂糖とバターの割合が一緒か、砂糖が多くなって割合がひっくり変えります。
 このお菓子は、魅力的な形もさることながら、 スパイスの効いたパリッとした食感が特徴です。もともとは、写真のように板を彫った型に生地を押し付けて作るもの なのですが、生地がくっついて型から出すのが一苦労。かなり根気のいる仕事なんです。もちろん、工房ではそんな時間のかかるやり方はしません。専用の機械 があって、 ガッタンガッタンとすごいスピードで天板一枚分、一気に型抜きをしちゃうんですよ。
 最近はドイツでも、カフェでお茶のお供にシュペクラチウスにとってもよく似た味と食感のお菓子が添えられることが 多くなりましたが、これはベルギーのスぺキュロスというお菓子です。名前もそっくりだし、もともとは同じお菓子なの でしょうね。型をお持ちでない方は、スペキュロスのように四角く切るだけでも良いと思いますよ。

※ : スパイスはすべてひいた状態のもの (gemahlen) です。バニラパウダーは、バニラビーンズをさやごと粉末にしたもので、スパイスの専門店に行けばあ るのですが、 残念ながらドイツやスイスのスーパーの製菓材料売り場にはありません。 砂糖の一部をバニラシュガーで置き換えるか、バニラエッセンスを使用してください。

※ :Msp = Messerspitze ナイフの先に乗せるくらいほんの少しという意味です。

※ :アンモニアは Hirschhornsalz という名前で売られています。お菓子に残る独特の風味のために、クリスマス菓子の膨張在として よく使われます。お手元にない場合は、こちらも独特の香りを残す、重曹 (Natron) での代用が良いと思います。分量は同じです。

  1. 室温にもどしたバターと塩をボールに入れて、ヘラなどでかき混ぜながら粉砂糖を3-4回に分けて入れ、ふんわりする までよく混ぜ ます。
  2. 卵を加えてよく馴染んだところで、スパイス、牛乳で溶かしたアンモニアを加えてさらに混ぜます。
  3. ふるった小麦粉を加えて混ぜ、だいたいまとまったところで、タッパー等フタのできる容器に入れて涼しいところに一晩 おきます。
  4. 木型で型抜きをされる方は、生地を少しずつ手にとって片栗粉で打ち粉をしながら型におしつけ、木型からはみ出た分は 細いナイフか 針金で削ぎ落とし、型に残った生地をペーパーを敷いた天板に叩き落します。 それ以外の方は、打ち粉をしながら生地を2mmの厚さにのばして、お好きな型で型抜きされるか、3×5cmに切ってフォークで線をつ けて、シートを敷いた 天板に並べます。
  5. 180℃のオーブンの中段で約10分、少し焼き色のつく程度に焼き上げます。パリパリとした食感のクッキーなので、 湿気ないよう に、冷めたら缶などに入れて保存します。