自家製ジャム

Hausgemachte Konfitüre

ドイツの朝食のテーブルに並ぶもの。 パン、コーヒー、紅茶、バター、ハム、サラミ、チーズ、乳製品、蜂蜜、ジャム・・・・・ 冷蔵庫の中のものをずらーーーっとならべた豪華な朝食って典型的なドイツな朝食だと思います。 だから、ドイツのホテルの朝食もビュッフェスタイルで、どれを取ろうか迷って困ってしまうほど豪華なものが多いですから、ドイツから外国旅行をするとホテ ルの朝食の貧弱さにがっかりしてしまったりすることが多いです。
ホテルの朝食ビュッフェではジャムひとつとっても、手作りのジャムがガラスのボールにごっそり入れてあります。 横に手の平に乗るような小さなガラスの小皿が重ねておいてあるので、 そこに自分の分をよそって、テーブルで美味しいパンと共に楽しみます。イチゴジャムなどオーソドックスなものから、「林檎と梨のバニラ煮」なんていうその 季節のジャムが 用意されていたりして、毎日小さな工夫と変化を見つけられるのがたまらなく楽しかったりするのです。

春から初夏にかけて、ジャムにできる果物がどんどん登場します。ジャム作りは時間のかかるものもありますが、一度作ってし まったら一年 近く保存できますので、 季節の行事にしてしまうと全然面倒ではありません。日本の味噌作りと同じ感覚かな? そういう私もドイツに来てからジャムを作るようになったので、作り方はお義母さん譲りです。 ドイツのジャムの作り方をご紹介します。

※ : ドイツの普通のレシピでは、果物と砂糖を同量で作るのですが、私には甘すぎるので、だいたい700g~800gで作っています。あまり砂糖を減らすと「保 存」という機能が働かなくなるので気をつけてください。

※ : ジャムに使う果物ですが、熟れすぎの甘いもので作ると味は甘ったるくていまいちですし、ペクチンの量も少ないので良くありません。 ペクチンというのは、果物の皮や種に多く含まれる成分で、ゼリーのように液体をゲル状に固める働きをするものです。

※ : ジャムは、長期保存でゆっくり味わっていくものなので、きれいな果物を使います。 「どうせ煮崩れるから」と、傷みかけている特価品で作るのは大間違いです。少なくともヨーロッパの常識では。 果物に含まれるペクチンは、弱火でじわじわと時間をかけて火を通してあげると、よく染み出すのだそうです。

  1. 果物は洗って水気をきり、適当な大きさに切って分量の砂糖と交互になるように鍋に入れていきますが、最後てっぺんは 砂糖で終われ るようにします。
  2. 鍋の蓋をして一晩(5時間以上)そのまま置いておきます。
  3. 果汁がたっぷり染み出しているはずなので、弱火でコトコト煮ます。
  4. 中身をスプーンで少しすくって小さな小皿に取り、冷蔵庫に5分ほど入れてみます。 ドロリとジャムのような固さになっていたら出来あがりです。まだの場合は、更に煮詰めてください。 また、冷蔵庫で急に冷やすより、瓶の中で自然に冷えた方が心持ち固めに固まることを頭に入れておいてください。
  5. 煮詰まってくるころに、もう一つの鍋でお湯を沸かしておいて、熱湯をジャム用のグラスと蓋に注ぎ、 ジャムをグラスに詰める直前に熱湯を振り捨てて(布巾で拭いたりしません)、ジャムを注ぎ込み、しっかりと蓋をし、静かに自然に冷却します。 固まるまではできれば瓶は動かさないように。せっかくペクチンが作りかけた網目状のゲル構造が壊れてしまうからです。

ルバーブは葉の部分は切り落として、茎は赤い部分も緑の部分もそのまま1~2cm間隔で ザクザク輪切りにして、適当に切ったイチゴと砂糖と一緒に鍋にいれます。続きの作り方は上記「自家製ジャム」を参照してください。