春巻き

春巻きは、アジア人はもとよりヨーロッパ人にもとても人気のある中華料理で、ドイツやスイスでは中華インビスの他、 お祭りの屋台で春巻きが売られていたりするほどです。ドイツ語で「春巻き」は「フリューリングスロレ」といいます。「フリューリング = 春」 「ロレ = 巻き」です。

春巻きは、こんなにメジャーな割りには、チャーハン同様、「これ!」という決定的なレシピは存在しないように思います。か くいう私の レシピもトマト味という、かなり変わり種。
かれこれ4年前、パーティーで春巻きを作ろうと準備を始めたものの、野菜を 炒めてみると思っていたより量が少なくて、「これでは人数分に足りない・・・・」と困って冷蔵庫や食在庫をあさって 出てきたのが「トマト缶」。あんまり考えずにドバッと中華鍋に入れて、水分を吸わせるために春雨を入れたら、具が たっぷりできたのでした。お味の方も、干し椎茸、竹の子、ごま油が入っているので、トマト味なのに中華風で、日本人の お客様の受けもとても良くって、それ以来、私の春巻きと言えば、この「トマト味」に落ち着き、ずっとどなたにも ご好評いただいています。
もうひとつ、私の作り方がちょっと違うのは、春巻きを揚げずに油を塗ってオーブンで焼くこと。 キッチンが油くさくなることもなく、オーブンに入れてしまえば側に立っておく必要もなくてとても便利です。 是非お試しください。

※ : ここでは野菜は、白菜、人参、葱、ズッキーニを使っています。日本にお住まいの方はニラは是非入れてくださいね。 ドイツやスイスでも春ならBärlauch(ベアラオホ、熊ニラ)が手に入るので入れると美味しいです。

※ : 私が使うブイヨンはいつも Reformhaus のKlare Gemuesebruehe という純植物性のくせのないもので、 1個で1/2リットル用というものです。お使いのブイヨンが何リットル用のものか確かめてから調味してください。

※ : 春巻きの皮はアジア食材店で、冷凍の「TYJ Spring Roll Pastry 大30枚入り」を買っています。

  1. 調理の最低30分前に干し椎茸を100gの水につけて戻しておき、春巻きの皮は冷凍庫から出して室温に 戻しておきます。
  2. 葱は1cm幅の小口切りに、他の材料は長さ4cmの千切りにします。
  3. 蓋ができる大きめのフライパンを強火で熱して、炒め油を入れたら、豚肉、次に②で切った野菜と塩を 入れて、全体が少ししんなりするまで炒めます。
  4. トマト缶、椎茸の戻し汁、調味料を加えたら蓋をして煮ます。
  5. 野菜に火が通ったら火を止めて、ハサミで大雑把に切った春雨を加えて全体をかき混ぜます。春雨に具の水分を 吸わせるため、蓋をして10分そのまま 置いておきます。
  6. 春巻きの皮一枚につき、60-70gの具を包み、綴じ目は小麦粉と水(1:1)を練ったもので止めます。
  7. 天板にペーパーを敷き、全体に薄く油を塗ってから、春巻きを並べていきます。春巻きの表面にも 刷毛で油を塗り、230℃のオーブンで15-20分焼いたら出来上がり。醤油、酢、ラー油と供に召し上がれ。

※ : この春巻きはオーブンで焼いた後でも焼く前のものでも冷凍できます。焼く前の状態で冷凍したものを調理する時は、 凍ったまま油を塗って230℃のオーブンで20-25分焼きます。