<番外編>自称正しいベルリンの販売員と なるために

と題しまして、あなたがベルリンで販売員としてやっていくことができるか意識テストです。販売員になったつもりで設問に答えてください。

例題一、超有名デパートK○W編

お店が暇なので、あなたは同僚と立ち話をしています。そこへお客様がいらっしゃいました。
(これだけで、話を止める店員は皆無ですので、あえて設問しません。 もしあなたが今、「お喋りをやめるのよね」と話の続きを想像していたなら、ここで退場して下さい。向いていません。)

1:お客様は、何かお探しのようです。あなたならどうしますか?

自称正しいベルリンの販売員は、お客様に話し掛けられるまで、絶対に同僚とのお喋りは止めません。

2:お客様は少しお困りの表情で、あなたに話し掛けてきました。あなたならどうしますか?

自称正しいベルリンの販売員は、「なんでよりによって私に聞くかなぁ」という感情丸出しで、「は?」と言います。

3:なぜかお客様は少し悲しい表情で、探し物の説明をして下さいました。 一緒に探してみますが、どうもお客様のご希望の商品は取り寄せが必要なようです。 あなたは、お客様の電話番号を伺って、入荷次第連絡をする旨を伝えます。
後日、商品を入荷し、お客様へ連絡した後、あなたならどうしますか?

自称正しいベルリンの販売員は、同僚にその商品が取り寄せである事は伝えず、売り場に一般商品と一緒に陳列します。

4:あのお客様が商品を受け取りに来店されました。 しかし、いくら探してもお渡しするものが見つかりません。同僚がすでに売ってしまったようです。あなたならどうしますか?

自称正しいベルリンの販売員は、怒りぎみのお客様に「なんでよりによって私なの?」という感情丸出しで、 「しょうがないでしょ!」と強い調子で吐き出して、ドイツで一番有名なデパートの名前を汚したことに気づきもせず、 もう一度、取り寄せの手続きをします。

註 : お客様の見聞された内容は事実に基づいていますが、 自称正しいベルリンの販売員の心の言葉にはフィクションが含まれているかもしれません。

例題二、スーパーレジ編

あなたはレジに座っています。いつの間にかお待ちのお客様の行列は、ものすごく長くなっています。 そこへ、見かねた同僚が、隣のレジを開けてくれました。 お客様が分散されて、お客様もあなたもホッとしています。

1:と、背後に気配を感じて振り向くと、同僚が帰宅前に買い物をしようと、 制服のまま、いっぱいのカゴを持って立っています。あなたならどうしますか?

自称正しいベルリンの販売員は、並んで順番を待っていたお客様より、同僚の会計を先に済ませます。 新しく開いたレジに移らず、あなたのレジに並び続けたお客様の表情がかたくなっていますが、そんなことは気にしません。

2:と、そこへ隣のレジの同僚がつり銭用の小銭が足りないから両替して欲しいと言っています。 しかし、隣のレジまで手が届く距離ではないので、彼女かあなたが出向いていかないといけないようです。あなたならどうしますか?

自称正しいベルリンの販売員は、間に立っているお客様に「ちょっとこの小銭の束、そっちに渡して。」と言って、 あなたの同僚も、同一のお客様に「今度はこのお札を彼女に渡してよ。」と仲介役を頼むのです。

3:やっとお客様の商品はレジをくぐり、お客様は代金を支払おうとしています。あなたならどうしますか?

自称正しいベルリンの販売員は、カルトン(代金を置くお皿のこと)の上に「早くお金ちょーだいよー。」という態度で片手を前に突き 出して 支払いを待ちます。でも、お釣りを返すときには、お客様が手を出してもカルトンにお金を置きます。

註 : お客様の見聞された内容は事実に基づいていますが、 自称正しいベルリンの販売員の心の言葉にはフィクションが含まれているかもしれません。

2004年サイトリニューアルにあたり、ふたたび5年前の文章を読んでみて
ベルリンのサービスは住んでた3年半の間にわずかばかりですが、向上したように思います。しかし、私がドイツのやり方に慣れたっていうのも 非常に大きく、今、読み返してみて、なぜ当時そんなに怒っていたのかあまり理解できません。今はかなり悟りの境地(笑)。あとね、ベルリンで笑顔は通用し ませんよ。「何、ニヤニヤしてるのかしら、この客」ってぐらいにしか思ってもらえません。
そうそう、ドイツのスーパーのレジの列、 長いんでした。スイス生活2年で忘れかけてましたが。土曜日とかレジで並ぶ時間20分ぐらい見て行くのが普通だったような。なので、最初にスイスのミグロ で土曜日 買い物した時には衝撃っ。混んでくると、どんどんレジを開けるので土曜日でも5人待ってたら、「今日は混んでるわー」って感じですもんねぇ。
あとは、そうねぇ。ドイツのスーパーで染み付いたクセで抜けないものと言ったら、卵パックをカゴに入れる前に必ず開けて中身をチェックすることかしら。ス イスでは今のところ一度も問題なくて、開けてチェックしてる私がなんだか変な感じなんだけど、ドイツじゃほら、数がちゃんと入ってなかったり、卵が壊れて たりするじゃない?ベルリンで何度悔しい思いをしたことかっ。このビンボーくさいクセ、一生抜けなかったりしたら、恥ずかしいわねっ。