ご飯の炊き方


私の職業はパン職人ですが、実は大のご飯党。ドイツ人もお米が好きな人が多いので、これまで結婚祝いや誕生日プレゼントに 日本の炊飯器を何度か贈ってきているのに、我が家には炊飯器がありません。夫婦2人だけだと 食べきれるだけ鍋炊きをするのも思うほど面倒ではなくて、かれこれ5年もしてると慣れてしまいました。お米は日本からの日本米がやっぱり一番美味しくて、これを主に食べていますが、ドイツではカリフォルニア米の 「田牧米」が一番日本のものに近くて美味しいと思います。残念ながらスイスでは手に入りません。私の鍋炊きの方法と 分量で日本米の他、インディカ米(長粒種)のお米もきれいに炊けます。我が家の食卓に日本のお茶碗が並ぶことは 珍しく、カフェテリアスタイルでおかずとご飯が大きなお皿にのって、ナイフとフォークで食事をすることが多いのですが、 お米の分量は2人で1合は少ないので、2人分は1合半、3人分は2合、4人分は3合を目安に炊いています。
  1. お米を計量して、洗います。お米は最初の水分でぬか臭さを吸い込んでしまうので、 一番最初は蛇口から水を勢いよく出してサッと洗ってすぐに捨てます。面倒でなければ、 水を先に溜めておいてから、ザルに入れたお米をつけてサッと洗って水からあげてしまうと良いらしいのですが、 私はしません。
  2. 再び水を加えて、手の平の山の部分で押すようにしながらお米のぬかを落とすように洗いますが、 強くやりすぎるとお米が割れてしまうので、加減してください。濁った水は捨てます。とぎ水が透明になるまで 4-5回繰り返します。
  3. 2合ぐらいまでなら、私の場合、この後鍋に分量の水につけて約30分置きます。(3合以上の場合は湯炊きを することが多いので、ザルにあげておきます。湯炊きについては最後に詳細します。)
  4. 鍋に蓋をして中強火にかけ、お湯が強く沸騰するまで10-15分そのままにします。
  5. グツグツと勢いよく沸騰しはじめたら、蓋をしたまま弱火にして更に5分ほど炊きます。 時々蓋を取ってみて、お米の表面に水がほとんど見えなくなったら火を止めて電磁調理器の余熱でそのまま10分蒸らします。 ガス調理台の場合は、お米の表面の水分が見えなくなっても、更に2-3分そのまま弱火にかけて、かすかにパチパチという 音が鍋底から聞こえてきてから火を止め、10分間蒸らします。
  6. 蓋を取って、しゃもじでふわっと全体を返したら、ふっくらご飯の出来上がり。

※ : 3合以上を鍋で炊く時に上記の方法でやると、全体に熱が回るのが遅くて鍋底のお米が水分を吸い過ぎて柔らかく 炊けてしまっているのに、上の方は水分が足りずに芯が残ったままパラパラとしている、という最悪なむら煮え 状態になります。お客様を呼んで普段より大人数で、せっかく良いお米を使ったのに・・・という時に限って こういう失敗をしがちですので、気をつけてください。
このような分量の多い場合は、湯炊きをします。湯炊きというのは、鍋で先にお湯を沸騰させて、そこに洗って ザルにあげておいたお米を加えて炊く方法です。強火にかけた鍋の中でしっかり沸騰しているお湯の中に、分量の洗った お米をざっと加えて、しゃもじで鍋底からザッとかき混ぜたら蓋をしてお湯がもう一度沸いてくるのを待ちます。 グツグツと勢いよくもう一度沸騰を始めたら、弱火にして⑤以降の炊き方を参照して炊き上げてください。