イースターのお米のケーキ

Luzerner Osterfladen
ルツェルン風イースターのお米のケーキ

スイスでは、ファスナハトが終るとすぐにイースター関連のパンやお菓子がお店に並びます。 スーパーやお菓子屋さんでは、ウサギや卵の形をしたチョコレートが主流ですが、パン屋さんでは、うさぎパン、 パネトーネのような生地で十字の形(鳩らしいですが)の紙ケースに入れて焼かれた甘いパンの、オースター・タオベ、 そして、このお米のケーキです。 中でもこの素朴な味のお米のケーキは、私のお気に入り。スイスに来て最初の年は、いろんなお店のを食べ比べてみたものです。 ルツェルン風と名前に冠してるので、ルツェルンが本場なのだろうと思ったのですけど、ルツェルンで買ったものが 一番私の口に合いませんでした。私のお気に入りの味はチューリッヒのシュプリュングリ、ツークのシュペック。この二つの お店のに似たようなのにできないかな?と何度も作ってできたレシピがこちらです。スイスのイースターの味、是非一度お試しください。

※ : 米は丸い粒のジャポニカ種を使用します。私はMilchreis用か日本のお米を使用します。

※ : ここでは、アーモンドパウダーとは、日本の「アーモンドプードル」のような、皮をはずしておろしてあるものを使用します。 皮ごとおろしてあるものだと、ケーキの色が茶色がかって美しくありませんので。

※ : 卵白を泡立てる時に粉砂糖を使っているのは、溶けやすいからです。日本の場合、上白糖で問題ないと思います。

  1. 大きめの蓋のできる鍋に、お米を洗わずに入れて、分量の牛乳に最低30分以上浸しておきます。レーズンは、レモン汁をかけて ふやかしておきます。
  2. ボールに小麦粉、塩を入れて、そこへよく冷えたバターを加えて、スケッパーかナイフを使って粉をまぶしながら小さく刻んでいきま す。 粉まみれの小さなバターの粒だらけになったところで、冷水25gを一気に加えて生地を捏ねます。これはパイ生地ではないので、まとまるまで 手で捏ねて構いませんが、グルテンを出す必要はありませんので、あまり長くも捏ねないでください。捏ねあがったら丸めて、更に上から押して、2cmぐらい の厚さの丸い状態にして冷蔵庫で冷やしておきます。
  3. ①の鍋に、バターと砂糖を加えて、弱火でコトコトと約30分間お米が柔らかくなるまで炊いて、冷ましておきます。
  4. タルト型の内側に油を塗り、打ち粉をしながら②の生地を型の大きさより少し大きめにのばして、型に入れ、淵の高さを3cmぐ らい取るように生地を押してくっつけて、 底にフォークで沢山穴をあけ、生地を少し固めるため冷蔵庫に入れます。私は生地を空焼きにしないのですが、お使いの オーブンの下からの火力が弱いなど、生地がちゃんと焼けるか心配な方は、この後、生地にペーパーを敷き、重しに乾燥豆やお米をのせてから、200℃のオー ブンで約10分空焼きします。
  5. ④の生地の底に①でふやかしたレーズンを散らしておきます。
  6. ボールに卵白と粉砂糖を入れて、しっかり泡立てておきます。
  7. 冷めた③のお米に、卵黄、アーモンドパウダー、レーズンをふやかすのに使ったレモン汁の残りを加えて、泡だて器やヘ ラを使ってお米を大雑把に潰すような 感じで全体をしっかりかき混ぜます。全体がいくらかねっとりとしたら、卵白の入った⑥のボールの中に2回に分けて加えて混ぜ、底にレーズンを散らした④の 型に流し込 み、表面を平らにならしま す。
  8. 175℃のオーブンの下段で45分~50分、きれいな焼き色がつくまで焼き、冷めたら型から出して、表面に粉砂糖をたっぷり振っ て召し上がれ。写真ではイースターにちなんで、兎の形に切った紙をのせて粉砂糖をふりました。
イースターには「うさぎパン」 「鳥の巣パン