豆の抹茶ムース

Grüntee-Bohnenmousse 

ミグロでも売っている大きな白い隠元豆の「白花豆」。先月のスペイン旅行で、パエリアの中に入っていた白花豆が気に入っ て、帰ってきて から早速購入。時々沢山茹でては、冷蔵庫に常備して、スペイン風オムレツにじゃが芋の代わりに入れたり、サラダに入れたりして使っています。抹茶水羊羹も このお豆で作りますし、面白いところでは、ピザの上に半分に薄切りにしたものを散らして焼いてみたこと。オーブンを開けてビックリ!ホタテを載せて焼いた ように見えるんですもん。ダンナも「ホタテ?」と喜んだのですが、食べてみると、今度は「チリコンカルネ」みたいで、ピザの上のお豆はホクホクしていて、 それもまた美味しかったです。
 こんな風に時々常備している白花豆の水煮ですが、一度、冷蔵庫にマスカルポーネと生クリームが両方少しずつ残っていたので、「ルバーブ・ムー ス」みたいな感じで白花豆で和風のムースっ てできるかな?と思って、豆の皮を外して、中身だけを潰して抹茶で風味をつけて、マスカルポーネと生ク リームで コッテリ和風ムースを作ってみたのです。これが、栗ムースみたいな感じでとっても美味しかったのですが、そこまで期待せずに冷蔵庫の余り物で適当に作った 私は、分量をメモし ていなかったため、それから味の再現のために8回も作ってみることになりました。ルバーブムースのように、私のレシピには生卵は入りま せん。コクはマスカルポーネで出しています。和風のムースですが、これがないとあっさりし過ぎている印象です。豆を煮る以外の作業はとっても簡単ですの で、ぜ ひ一度お試しください。

日本にお住まいの皆さんは、「「ふじっ子のおまめさん」を使って作ることもできます。レシピはこのページの一番下に書きます。

※ : 白花豆の中身だけの分量を100gにするには、茹でた皮付きの状態のものは120~130g必要です。ちなみに、乾燥した 状態の白花豆50gを浸水させて茹でると、120~130gになります。5回以上計量して常に同じ結果が出ました。

※ : 欧州で売られている白花豆は、ドイツ語では「Soissons-Bohnen」または「Weisse Riesenbohnen」、仏語 「Haricots de Soissons」、伊語「Fagioli bianchi di Spagna」です。私はミグロで購入しています。500g入り3,20フラン。

※ : 粉ゼラチンはDr.Oetkerのものを使用しています。一袋9g入りなので、その1/3を使用します。小さじ1+1/3程度です。 ミグロの板ゼラチンを使用する場合は、1+1/3枚使用します。ゼラチンにはだいたい「○グラム、もしくは○枚で500gの 液体を固めます」という但し書きがありますが、私の経験上、その固さはメーカーによりけりです。上記以外のメーカーの ゼラチンをご使用になられる場合は、私のレシピをご参考になさって、お好みの量をみつけて下さい。

  1. 白花豆を煮ます。私のやり方ですが、白花豆は洗って、3倍の水に一晩(8時間以上)つけておきます。翌日、圧力鍋に浸け水ごと入 れて、 最初は強火で、圧力がかかったら弱火で15分煮て火を止めて(うちは電磁調理器なので、余熱で更に5分間圧力がかかっています)、冷めるまでそのまま 蓋を取らずにおいておいています。
  2. 白花豆の薄皮を取り外します。小さなナイフで丸い背中の部分に切れ目を入れてから、内側の付け根の部分を指で押すと、つるんと中 身だけ出てきます。
  3. 粉ゼラチンを分量の水でふやかしておきます。
  4. ②で取り出した豆の中身100gをすり鉢で大雑把に潰し、そこに抹茶小さじ2を加えたら、抹茶のだまが残らないように、更に豆を よくすり潰します。
  5. 鍋に牛乳50g、砂糖30g、④の豆と抹茶を加えて火にかけ、全体がよく溶けたところで火からおろして③でふやかしておいたゼラ チンを加えてしっかり溶かします。ゼラチンが溶けたら、マスカルポーネを加えてよく混ぜます。
  6. 豆の皮はきれいに外したつもりでも、少し破片が混ざっていたり、ゼラチンも板ゼラチンを使った場合は特に小さな塊が溶けきれてい なかったりすることがあります。これらは、食べている時に口に残ると大変不快ですので、⑤を目の細かいザルなどで裏ごしします。
  7. ボールに生クリーム100gと砂糖20gを加えてよく泡立て、人肌に冷めた⑥を加えてよくかき混ぜ、湯のみなどの器に4等分に流 し込みますが、ボールの底には重たいお豆のペーストが残りやすいようで、順番に器に注いでいくと、最後の器が濃くなりがちですので、半分ずつ注ぐなど工夫 してください。冷蔵庫で冷やし固めたら出来上がりです。

日本で買ってきた「ふじっ子のおまめさん」を使って、豆の抹茶ムースを 作ってみました。乾燥の白花豆も煮て、いつものレシピでも作り、味の比較。見た目はご覧のとおり、ほとんど違いは見られません。味も比べてみると、乾燥豆 から作った方があっさりしていて上品な味に感じるものの、比べずに「ふじっ子のおまめさん」を使った方だけを食べたら、とても美味しく感じました。日本に お住まいの方は、お豆を煮なくても市販の甘煮を使って簡単に豆の抹茶ムースが作れることが分かりました。た だし、お砂糖をレシピから減らさなければいけないなど、少しだけポイントがあるので、ここで簡単にご紹介しておきます。お手数ですが、作り方の工程および 注意点は上のレシピをご参照ください。

  1. 「ふじっ子のおまめさん」の豆の皮はとても柔らかく煮てあるので、皮ごとすりつぶすことができます。含まれる砂糖の量を考慮し て130g使います。
  2. その代わり、牛乳と一緒に火にかける時には、砂糖は加えません。
  3. 水煮に比べてお豆の水分含有量が少なめようなので、牛乳の量を少し増やして80gにします。
  4. 皮が柔らかいとは言っても、すりつぶしきれない部分もありますので、必ず裏ごしをします。