ザワータイクの起こし方

自然発生ザワータイク Spontansauerteig
ザワータイクに最終的に含まれていないといけないものは、酵母と乳酸菌。
酵母は粉の中、特に表皮に近い部分に多く存在するので、できれば全粒粉を使います。
そして、乳酸菌ですが、自然発生させてやるのを待っていると、他の菌が繁殖してしまって失敗することが多いので、 ヨーグルト等で最初から乳酸菌を補ってやると、成功する確率が高くなります。 数人のマイスターにザワータイク作りについて話を伺った時に、 皆揃ってヨーグルトの話をしてましたので、これは別に変なやり方ではないようです。

TA
記録データの中に登場する「TA(テーアー)」というのは、Teigausbeute(タイクアオスボイテ)の略語で、 粉を100として、そこに加えた水分量を足した数字で生地の固さを表します。材料の分量をじっくり見なくても、生地の雰囲気がつかめますから、出来上がり がイメージし易いのです。
TA200 = 粉100+水分100 (とても柔らかい生地)
TA160 = 粉100+水分60 (固すぎず柔らかすぎず。白パンの生地の固さ。)

2003年2月26日(水)から3日がかりで、ザワータイクを起こしました。
室温23℃の暖かめの部屋の暖房の比較的近くに置いておきました。
(暖房の熱は直接には届かない所)

水曜日 16:00  TA180固め    
・ライ麦全粒粉    50g
・ぬるま湯      40g
・ヨーグルト     小匙4分の1

木曜日 16:00  TA185やや固め
・ライ麦全粒粉    50g
・ぬるま湯      45g      を追加して加える。
          

金曜日 16:00  TA180固め
・残したライ麦と水のミックス 20g
・ライ麦全粒粉        50g
・ぬるま湯          40g  を追加して加える。
                    

土曜日 16:00
また勢いよく膨らんでいて、ザワータイク独特の酸っぱい匂いがします。

ぶくぶくとよく膨らんでいて、少しだけ 酸っぱい匂 いもします。
20gだけを残し、あとは他のパン生地に混 ぜて使ってしまうため冷蔵庫で保存します。

これで、ザワータイクの素(Anstellgut アンシュテルグート = スターター)ができました!
このアンシュテルグートは、パン生地に配合するザワータイクに仕上げなければなりません。

温度や配合割合によってその方法はいくつもあ るのですが、 次項では一番一般的な3段階仕上げの方法を使って、ロッゲンフォルコーンブロート(ライ麦100%パン)の作り方をご紹介します。
手元にあるアンシュテルグートは多すぎるので、20gを残して冷蔵庫に保存します。

ザワータイクの仕上げ方
「3段階ザワータイク」
間引きザワーを使ったパンレシピ
シュヴァルツヴェルダーブロート「にんじんとクルミのパン」