今年の夏も日本に帰省してきました。日本人にも外国人にも喜んでいただけるような私のお薦めの場所をご紹介します。(2005年夏)
海外 に居住している人で、その国の永住権をお持ちの方もしくは 外国人の配偶者のいる方は、日本国内のJR線に乗り放題のジャパンレールパスを購入できます。新幹線(のぞみを除く)の指定席も追加料金無しで 指定できますし、7日分で28,300円ですから、東京-大阪を一往復するだけでだいたい元が取れてしまうぐらいお得です。「 日帰りで京都へ」なんてことも可能ですので、とても便利だと思います。
このパスは日本では購入できません。外国で引換え証を購入して、日本で(私は成田空港のみどりの窓口で)ジャパンレールパスに交換します。詳しくは、「JRのJapan Rail Passのサイト」へ。
京都の宿
今回、「ほぼ日」の「京都に知り合いの宿をつくろ う」という企画に乗って、 旅館「銀閣」さんに宿泊しました。京都は、春と秋が観光シーズンで、意外と夏休みや冬はオフシーズンになるのだそうです。糸井重里さんと懇意にし ていらっ しゃる 「銀閣」の社長さんが、そういう空いている時期にお得な料金でお宿を提供してくださっています。宿は京都駅から徒歩たったの4分ですごく便利。その上、静 かな場所で お部屋も広く、更には、お花がさらりと飾ってあったりして、心配りの行き届いているお宿だと思います。 部屋の「清潔さ」に敏感なドイツ、スイス在住者にも余裕で合格のお宿です。温泉もありますが、各部屋にお風呂とシャワーもついていますので、 温泉に苦手意識のあるかもしれない外国人にもバッチリだと思います。
私達は一泊は素泊まり、もう一泊は片泊まり(朝食つき)に したのですが、朝食が豪華すぎて沢山残してしまって、大変申し訳ないことをしてしまいました。外 国からのツアーの方々も、純和風な食事が苦手なことが多いようです。「もっと簡単なもので良いと思うのですが」と僭越ながら申し上げてみたのですが、「そ れなりのご料金をいただいているので・・・」ととても謙虚なお答えを頂きました。外国人のパートナーとご一緒に滞在される場合は、朝食は、この旅館の裏に ある同じ経営者がされている「ニュー銀閣イン」というホテルの洋風朝食を前もってご注文された方が良いかもしれないと思いました。旅館「銀閣」さんは、春 秋は満室が多いようですが、「ニュー銀閣イン」の方は普段の料金もとてもお手ごろだと思います。旅館「銀閣」さん、ホテル「ニュー 銀閣イン」どちらも大推薦します。
ほぼ日「京都に知り合いの宿をつくろう」のキャンペーン(期間限定。今夏は終了しています。)をご利用の場合は、ほぼ日サイトにある電 話番号またはメールアド レスから予約をしてください。 お値段は、一人あたり二食付 13,125円(通常15,750円)、朝食付8,925円(通常11,550円)、素泊まり6,825円(通常 8,400円)です。「ニュー銀閣イン」の方は、一部屋あたりシングル6,090円(通常7,350円)、ツイン11,235円(通常13,650円)。 これは、2005年夏の料金ですので、旅館「銀閣」さんの ホームページで料金や予約状況を必ず確認してくださ い。
京都観光
京都には、市バスの均一区間内の一日乗り放題チケットと いうのがあり、お値段も500円と大変お得です。3回乗れば元が取れてしまいますし、ベルリンの100番バスのような、観光スポットを巡る「洛バス」に ももちろん使えます。ちなみに、100番は「東山・平安神宮・銀閣寺方面」、101番は「二条城・北野天満宮・金閣寺方面」、103番は「大徳寺・金閣寺 ~銀閣寺方面」となっていて、一番利用の多いと思われる100番など、10分間隔で運行されている上、たまーにレトロな木造のバスもやってきて、すごく便 利で楽しかったです。一日乗り放題チケットは、京都のコンビニでも販売されています。
建仁寺
10年前に京都に住んでいたことのある私達でも、まだ行ったことのないお寺は沢山 あります。 今回訪れたのは、日本最古の禅宗の本山寺院「建仁寺」です。100番バス の「清水道」で下車して徒歩約10分。広大な敷地を持つ境内には見所が 沢山あり、中でも枯山水の禅庭がとても美しく、静かで本当に心が休まります。私達の個人的な感想ですが、観光客が多くていつも煩い印象のある竜安寺よりも ずっと気に入りました。
天ぷら「圓堂」さん
建仁 寺へ行く途中に素敵な天ぷら屋「八坂 圓堂」さんを発見しました。普 段は予約をした方が良いそうなのですが、幸運にも予約無しでカウンター席へご案内していただき、 お昼の3000円のコースを頂きました。突き出しは冷たい南瓜のスープで、最初のトウモロコシの天ぷらですでに大感激!!どれもこれも美味しい!天つ ゆ、抹茶塩、塩のどれで頂くと美味しいかを教えてくださるのですが、普段は天つゆ好きの私たち夫婦でも、天つゆで食べるのが勿体無い!素材の味が生きる塩 で!と塩でばかり食べてしまったほど、美味しかったです。結局最後まで「抹茶塩」を使う機会がなかったので、「何につけたら美味しかったのでしょう?」と 聞くと、好みの問題だが、お魚にあうとのこと。追加で「きす」を揚げていただきました。国産白ワインも大変美味しかったです。
草わらびもち「洛匠」さん
天ぷら「圓堂」さんを後にして、そのまま八坂通を清水寺の方へ歩いて行きました。ここら辺まで来ると観光客の数がどっと増えます。 清水寺へはもう何度も足を運んでいるので、二年坂を高台寺~円山公園の方へ歩いていきました。暑いので喉が渇いてくるのですが、せっかくなので雰囲気の良 いお茶屋さんで 一休みしたいですよね。そんな時は、「草わらびもち」で 有名な「洛匠」さんがお薦めです。錦鯉の泳ぐ池を眺めながら頂く冷たい「草わらびもち」は絶品です。
長野県の温泉
中学時代からの友達トウコさんのご実家が現在は長野県にあることもあって、去年も今年も長野の温泉に行ってきました。 これまで列車で遠出というと、東海道新幹線ばかり使っていた私達ですが、新宿から特急「あずさ」に乗って下諏訪へ行った時には、いつもと違う方向から富士 山を眺めながら山深い信州へ走っていくのは、 なんだかスイスやドイツの雰囲気を思い出させてくれて、意外にもホッとしてしまいました。また、長野新幹線に乗れば、本当に信州は すぐ。軽井沢や佐久平には、あっと言う間についてしまいます。
高峰温泉
今年行ったのが、標高2000メートルの場所にある「高 峰温泉」。東京から長野新幹線「あさま」で佐久平まで約1時間、そこからバスで更に約1時間山道を登っていったところにあります。 不便な場所なのにとても人気ある温泉宿ということで、8月はずっと満室だったらしく予約が取れず、私達が宿泊した9月1日も平日だというのにまた満員御礼 のようでした。 それもそのはず、とても清潔なお宿に加えて、食事も美味しく、お値段も手ごろ、そして何より温泉が良いのです。何度も入ってしまいました。
食事は山料理なので、お刺身などはありませんが(刺身こんにゃくが出ました)、自家製の食前酒をはじめ、丁寧に作られたお料理の数々、山菜の天ぷら、本当 にどれも美味しかったです。
天気が良ければ、夜は星の観望会が開かれ、昼間はハイキングに連れて行ってくれます。いずれも無料。ただ、日本人は高山植物の「名前」にこだわりすぎるの か、花の名前などに重点が置かれすぎた(参加者のオバサマ達もやたら植物、虫、鳥の「名前」にこだわる)ハイキングで、もっと気楽に景色を楽しみたい 人、特に在外生活者、外国人には、そんなにお薦めとは思いませんでした。
リピーターの多い宿とのことですが、私達もまた行きたい温泉宿です。ドイツ人、スイス人にも大推薦!
一泊二食付で、2名の場合は「一人12000円」、3名の場合は「一人11000円」です。
神乃湯
さて、こちらは去年トウコさん、そして現在ロンドン在住のいこまと一緒に行っ た、下諏訪の毒沢鉱泉「神乃湯」です。武田信玄が 金発掘の際、怪我人の治療に利用したと伝えられ、信玄ののかくし湯でもあった毒沢鉱泉。「毒」なんてつい ているのは、良い温泉だからこそ、人に知られないためにわざと付けられた名前だそうです。新宿から特急「あずさ」で2時間30分。下諏訪で下車して、そこ からはタク シーが良いでしょう。たった10分ほどですが、細い道を通って、更に山の奥深くの行き止まりがお宿ですので、自分で探すのは大変だと思います。
着いてすぐには「こんな場所?!」とびっくりするかもしれませんが、お宿の中は とっても清潔で日本情緒豊かで、本当に素敵。外国人もめちゃめちゃ大喜びなはずです。料金も本当にすごく良心的!!ここも、温泉がとても良くて、入った後 には本当によく眠れて疲れが取れます。こちらもお食事は山料理ですが、丁寧に作られていて、どれもこれも優しい味わいの美味しいお料理でした。山の中なの で、とにかく静かで、頭もすっきり休められて、本当に良い温泉宿だと思います。こちらもまた是非行きたいです。料金ですが、私達は新館に泊まりました。一 泊二食付で、2名の場合は「一人11500円」、3名の場合は「一人10500円」です。
今回の旅はこれでおしまいです。ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
「発見!観光 宝探し データベース」
「観光立国」実現に向けた政府の日本観光に関するサイト。有名観光地から地元だけが知っている観光資源まで、全国から寄せられたお宝の数々。