ドイツにもコロッケはありますが、お料理の付け合せとして出てくる、中身がじゃが芋だけのコロッケですので、期待して食べ るとガッカ リしてしまいます。でも、ひき肉と玉ねぎの混ざった日本のポテトコロッケは、ドイツ人ウケは大変良いんですよ。これに限らず、子供の好きそうなお料理 は、ドイツ人に喜ばれる確立はかなり高いと言って良いと思います。
食べた瞬間「日本のコロッケみたい!」と私が感激したものがヨーロッパにあります。それはスペインのオムレツ「トルティー ジャ (Tortilla)」。トルティージャにひき肉は入っていませんが、 じゃが芋と玉ねぎが入っていることと、たっぷりの油で作るのが、似たような味になるポイントかと思います。どこの国でも、こういう味ってウケるんですね。
さて、じゃが芋の美味しいドイツで、ポテトコロッケを作らないなんて勿体ないことだと思います。私は基本的に男爵で作るこ とが多いので すが、もちろんメークイン系(fest kochend)の じゃが芋でも美味しくできます。ご家庭で愛用されている、お気に入りの品種を利用されて作ってみてください。お弁当日記でも紹介していますとおり、私は一 度に沢山作って、日本の冷凍食品のように パン粉を付けた状態で冷凍しています。冷凍したまま揚げるとパンクすることも少ないですし、何より手早く一品できてしまうのが嬉しいところ。パン粉も、こ ちらで市販されている粒子の細かい ものを使うよりも、日本のようなパン粉を使う方がサクサク仕上がって美味しいです。これも、固くなってしまった白パンを冷凍庫に放り込んでおいて、それを 目の粗いおろし金で凍ったまま おろせば完成です。パンの皮も一緒におろしてしまうため、出来上がりが少し濃い色に揚がってしまうのはご愛嬌、ということでお許しください。
※ : じゃが芋は、男爵系のもの(mehlig kochend)を使用します。500gというのは、皮を除いた正味の重さです。
※: ドイツやスイスで売られているパン粉は、粒子が小さくてサラサラしすぎていて好きではないので、週末のツォップフなど白パンは、固くなったら無理して食べ ずに、かたまりのまま冷凍庫に放り込んでいます。調理で必要な都度とり出しては、凍ったままレシュティ用の目の粗いおろし金でおろして、パン粉の出来上が りです。
- じゃが芋は皮ごと茹でておき、玉ねぎはみじん切りにしておきます。
- フライパンを弱中火で熱して、大匙1(分量外)の油を入れて全体に馴染ませ、①のみじん切り玉ねぎと塩を加えて、透 き通るまで じっくり炒めます。
- 火力を強火にして、牛ひき肉、こしょうを加え、火が通るまでいためたら火から下ろして冷まします。
- ①のじゃが芋は小さなナイフで皮を薄くむいて(皮と身の間に刃先を入れると、簡単にツーッと薄皮だけがむけます)、 大雑把に切っ てからボールに入れて ヘラなどで潰します。③の炒めた玉ねぎと牛肉を加えてよく混ぜ、40gずつ俵型にまとめます。
- 小麦粉、少し水を加えて溶いた卵、パン粉をつけて、20-30分ほど置いて衣を馴染ませてから、180℃の油で色よ く揚げたら出 来上がりです。油はコロッケがかぶる量ないと爆発してしまいますから、少量だけ揚げたい場合は、面積の小さな鍋で揚げるようにしています。また、衣をつ けた状態で冷凍する場合は、バットに並べて冷凍後、カチカチに凍ったところでジップロックに入れて冷凍保存しています。調理する時には、凍ったまま揚げる のが爆発させないコツです。
- お皿に盛って、ケチャップやオーロラソースなどお好みのソースをつけて、たっぷりのサラダと一緒に召し上がれ。