フムス

Hummus

トルコ人が世界で3番目に多く住む都市(トルコ国内でないってとこが凄い)ベルリン在住時は、私が日常にお買い物に行く範囲内だけで も、 ケバブ屋さんが5軒、トルコ食材、八百屋が6軒あり、更に、私のお気に入りだったレバノンのお菓子屋さんが1軒というように、自然とトルコ(やアラブ)の 食材や お料理を目にしたり、試してみたりする機会がありました。味が良くてお気に入りだった、うちの向かいのケバブ・インビスでは、 ケバブの他、トルコピザの「ピデ」、アンティパストのアラブ版「メゼ」、そして「バクラヴァ」などのアラブ菓子も売られていました。 なにしろベルリンはケバブ激戦区なので、お肉やソースにも店それぞれのこだわりがあった上、お野菜もたっぷりで当時はどこも4マルクと、スイスのケバブの 半値以下でしたので(今でも半分ぐらい)、重宝してました。

前菜「メゼ」の中でも私が一番好きなのが、ゴマ風味のひよこ豆のペースト「フムス」です。簡単な材料なのにすごく美味しくて、パンを食 べ過ぎてしまうほど。一度、ダンナがテレビで紹介されたのを見て、ベルリン郊外の高級住宅地の中にあるレバノン・レストランで食事をした時にも、前菜でフ ムスが出てきたのですが、それまで知っていたものより白くてふんわりしていて、付け合せに出てきた薄ピンク色に染まった甘酢大根のスライスとのコントラス トも凄く素敵で、感動してしまいました。ウェイターさんに「丁寧に調理してあって大変美味しかったです。」とお伝えしたら、お豆の皮を一つ一つ手で取って ると言うのです。なるほど~!と思って、それから家で作る時にも茹でた後、皮を取ることにしました。同じようにむきゴマで作られた白いタヒニを使えば、仕 上がりももっと白くマイルドな味になると思うのですが、うちではタヒニは和風の胡麻和えに使ったりもするので、白いものは買っていません。それから、以前 はペーストに生のにんにくを加えていたのですが、味がきつすぎるのと臭いが気になるので、今は豆を煮る時に一緒に長く煮てしまっています。こうすると、味 は隠し味程度に抑えられるし、臭いもほとんどないので良いですよ。

※ : 私が買っているタヒニ(Tahin, Tahina)は、レフォルムハウスで売っているRapunzel社の「Tahin(Sesammus)」というものです。タヒニは レフォルムハウス、BIOのお店の他、トルコ食材店でも入手できます。

※ : 乾燥ひよこ豆100gを戻して茹でると、200g強の重量になります。缶詰を使用される場合は ご参考になさってください。

  1. ひよこ豆は洗って、3倍の水に一晩(8時間以上)つけておきます。
  2. ひよこ豆と皮をはずしたにんにくを、浸け水ごと火にかけます。沸騰するまで強火で、その後は弱火で1時間近く、 豆が柔らかくなるまで茹でます。
  3. ひよこ豆にスッとナイフが通るぐらい柔らかくなったら、水気をきりますが、茹で汁は捨てずに取っておいてください。ひよこ豆 の皮を指で押してひとつひとつ外して、中身をフードプロセッサーに入れていきます。
  4. ひよこ豆、にんにく、茹で汁、オリーブ油、タヒニ、レモン汁、塩をフードプロセッサーにかけてペースト状にします。ペーストの柔 らかさは、茹で汁で加減してください。
  5. 平らなお皿に④を盛り付け、スプーンやヘラでぐるりと丸い溝を作って、オリーブ油大匙1杯を流し、パプリカを振って飾り付けたら 出来上がり。