ハムのパン包み焼

Schinken im Brotteig

このお料理は時々パーティーサービスの注文が入る時に作っているもので、パーティーの時に温めなおすだけで 出せるので、お義母さんも昔はよくお肉屋さんに注文して作ってもらっていたそうです。レシピ本には、パン生地をパン屋さんで買うように書いてある ものも結構あるので、、クリスマスから大晦日にかけては、唯一パン生地の注文がたくさん入る時期でもあります。
 パン生地はライ麦の混ざった少し酸味のある田舎風なものが一般的なのですが、このように飾りをいろいろ付ける場合は 小麦生地で作った方が扱い易いですし、仕上がりもキレイです。少し味わいを出すために、ヨーグルトを入れて発酵生地を作り、 全粒粉を混ぜたりしています。また、普通はハムだけを包むのですけれど、それではちょっと乾いた味わいでつまらないので、 私はバターでソテーしたポロ葱と椎茸も入れます。ドイツ語圏では豚は幸運のシンボル。新年のお祝いにこんなお料理はいかがでしょうか。

  1. ボールに小麦全粒粉、ヨーグルト、生イースト、水を入れてスプーンなどでよく混ぜ、暖かいところで約3時間 発酵させます。私は電源の入っていないオーブンの庫内に湯たんぽを置いて醗酵室を作っています。(庫内温度 約35℃)
  2. ポロ葱は5cm幅の小口切り、しいたけは細切りにして、水気が出ない程度に塩とバターでさっと火を通しておき、ボン レスハムは 洗って、キッチンペーパーなどで水気を取っておきます。
  3. ふっくら発酵した①の生地に、残りのパン生地材料を加えて弾力性が出るまで10分ほど捏ねます。捏ねあがったら、 布巾などで覆いをして、暖かいところで再び30分生地を休ませます。
  4. 飾り用に100gの生地を別に取り分けておいて、残りの生地をハムが包めるぐらいの大きさになるように、厚さ5mm の長方形に のばします。生地の中心に野菜とハムをのせ、生地の手前端を持ち上げてハムの上に被せたら、うすく溶き卵を塗ってから 向こう側の生地の上辺を被せ、生地の止め合わせが外れないように指先でしっかり押しておきます。
  5. 左右の生地の余分な部分をナイフで切り取り(写真参照)、④のように生地の重なり合う部分に薄く溶き卵を 塗り、残った野菜を生地に左右の隙間にのせてから、生地を両手で引っ張りながら、生地と生地の間に隙間ができないように しっかり包み込みます。綴じ目を下にして、シートを敷いた天板に載せ、全体に溶き卵を塗り、フォークでたくさん穴を空けておきます。
  6. 残りの生地を約2mmの厚さにのばして、ナイフや型抜き、搾り出し口などを使って子豚の鼻、目、耳、尻尾を作って くっつけて いきます。目の部分は生地を丸く切り取ってから卵を塗り、その部分をけしの実につけて黒い色を出しています。最後に残った生地をまとめて、4つのひづめを 作ってつけてあげ、飾りの部分にも溶き卵を塗ります。
  7. 発酵は取らずに、230℃に熱した オーブンに入れます。10分後に170℃に下げ て40分、全体で50分焼きます。 飾りが重すぎたり、糊付けの卵が多すぎたりすると、焼いている途中で飾りがずれて落ちてきたりしますので、オーブンに入れて 5分後ぐらいに一度庫内の様子を確認してみてください。ずれた飾りはさっと手で貼り直せば大丈夫です。 マスタードを添えて、たっぷりのサラダと一緒に召し上がれ♪