Grünkern-Frikadellen
ドイツの伝統的な雑穀、グリュー ンケルンで作るハン バーグです。
グリューンケルン(Grünkern)というのは、ディンケル(Dinkel = スペルト小麦)をまだ青い時期に収穫して焙り、乾燥させたものです。 なぜ青いままで収穫して作る製品ができたのかというと、その昔、 収穫期が悪天候と重なり、穀物が黄金色に成熟するまで待つ間もなく腐ってしまうと 危ぶんだ農家が青いままで収穫してしまうという手に出たのが始まりだと言われています。
義父母の家では、グリューンケルンは粒のまま、もしくは、漉してクリーム状にしたスープにすることが多かったのですが、最近、お義母さ んはクリームスープを 作る時に軽く漉すだけにして、残りかすでハンバーグを作るようになり、それが肉無しとは思えない美味しさだったので、私も家で真似するようになりました。 グリューンケルンはドイツ語圏以外では手に入りにくいような気がして、玄米でも同じように作ってみたのですがお米のもっちりした食感は ハンバーグとは程遠くて イマイチでした。
※ : 私が使うブイヨンはいつも Reformhaus のKlare Gemuesebruehe という純植物性のくせのないもので、 1個というのは、1/2リットル用のことです。お使いのブイヨンが何リットル用のものか確かめてから調味してください。
※ : フードプロセッサーをお持ちでない場合、もしくはグリューンケルンをハンバーグ作りだけに 使用する目的であれば、粒で購入するよりお店でひいてもらった方が簡単です。その時にはあまり細かい粉にならないように「Schrot(シュロート = 粗びき)に してください」と頼んでください。
- グリューンケルンを洗って、同量の水と一緒に鍋に入れて一晩置きます。
- 更に水を足して固形ブイヨンと一緒に、ご飯を炊くようにグリューンケルンを炊きます。電気コンロの場合は中火にかけて10~15 分で表面に水分が見えなくなるので、そこで火を止めて、そのまま余熱で調理、そして蒸らしをすれば良いです。ガスの場合は、同じく表面の水分が見えなく なったら、ごく弱火にして約5分、鍋の底でかすかにパチパチという音がし始めたら火を止めて、そのまま10分ほど蒸らします。
- 炊いたグリューンケルンの熱が取れないといけないので、鍋の蓋をあけて冷ましておきます。
- みじん切り玉ねぎを、きつね色になるまでゆっくり炒めます。
- グリューンケルンの熱が取れたら、フードプロセッサーで卵と一緒に、ふんわり本物のハンバーグ種のようになるまで粉砕します。
- 炒めた玉ねぎとこしょうを混ぜて、小型のハンバーグを作るように成形して、フライパンで両面きれいに焼いたらできあがり。