☆X’mas☆ 絞り出しクッ キー

Spritzgebäck

1-3-3 Rezept (アインス・ドライ・ドライ・レツェプト)

テー ゲベックシュペクラチウスのレシピをご覧になってくださった方でしたら、「1 -3-3」の意味は既にお分かりですよね。 私の絞り出しクッキーのレシピでは、砂糖・油脂(バター+卵黄)・粉を1:3:3の割合で混ぜます。ただし、この配合はドイツの絞り出しクッキーの中では 変わり 種。 本当は教科書には、1:2:2とあるのです。でも、実際には、こんなにリッチな配合の絞り出しクッキーのレシピはほとんど見かけませんし、私自身、一度も 作ったことがありません。だいたいが小麦粉が多いレシピなのですが、これだと捏ねすぎてグルテンができて搾り出せないぐらい生地が固くなってしまったり、 注意して粉を混ぜても手早 く搾り出さないと、時間とともに生地がどんどん固くなってしまうのです。卒業試験の課題に「絞り出しクッキー」も候補に挙がっていたので、 家で嫌になるほど練習したことがあるのですが、それ以来、手が痛くなるほど苦労したり、セカセカ急いで搾り出すのが嫌で、私はいつも粉の半分をコーンス ターチに変えて 作っています。澱粉ではグルテンはできませんから、すいすい搾り出せますし、出来上がったクッキーは口の中でホロホロと溶けてしまうような舌触りになりま す。邪道といえば邪 道かもしれませんが、他のクッキーがしっかりした歯ざわりのものが多いので、絞り出しクッキーらしさもあった方が良いと思っていて、この作り方を気に入っ ています。 
 「絞り出しクッキーは苦手。固くなっちゃうから結局スプーンで落としてしまう。」と言っていたお義母さんにも好評のレシピなのですが、混ぜる だけで 簡単に生地ができて、 寝かせたりすることなく、すぐに搾り出して出来ちゃうお手軽クッキーなんですよ。ヴァニ レ・キッ プフェールのところでも書きましたが、このレシピのように「卵黄」と書かれているものには、本当に「卵黄」しか使用しないでください。クリスマス クッキーでは、「卵白」だけを使うものが沢山あります。卵白は冷凍もできますから、保存しておいて、それぞれの性質を生かしたお菓子を作りましょう。

※ : バニラパウダーは、バニラビーンズをさやごと粉末にしたもので、スパイスの専門店に行けばあ るのですが、 残念ながらドイツやスイスのスーパーの製菓材料売り場にはありません。 砂糖の一部をバニラシュガーで置き換えるか、バニラエッセンスを使用してください。

※ : Msp = Messerspitze ナイフの先に乗せるくらいほんの少しという意味です。

※ : コーンスターチは、Maisstärke(マイス・シュテルケ)と言います。Stärkeというのは「澱粉」という意味です。ドイツではMondamin (Speisestärke)という名称で箱入りのものを置いているスーパーも多いと思いますから、これをご利用されると良いと思います。

  1. 分量の小麦粉とコーンスターチを混ぜておきます。(ココア味を作る場合は、ココアもこの時点で一緒に混ぜておいてください。)
  2. 室温にもどしたバターと粉砂糖をボールに入れて、ヘラなどで少しふんわりするまでよく混ぜ ます。
  3. 卵黄、摩り下ろしたレモンの皮、バニラパウダーを加えて更によく混ぜます。
  4. ①の粉をふるいながら一気に加えて混ぜ、だいたいまとまったところで、3番の星型金口(直径5mmの細いもの)をつけた絞り出し 袋 に入れます。お菓子作りに慣れている方はご存知だと思いますが、搾り出し袋は三角に伸ばしたままだと中身を入れ難いので、必要なだけ裏返してから中身を詰 め、絞る時には、中身の部分のちょうど上をしっかりひねっておくと、絞り袋が無駄に汚れずに使いやすいです。(ココナツ・マカロンのレシピに写真あり)
  5. シートを敷いた天板に1.5周ずつローズ絞りでタネを絞りだしていきますが、焼く前の直径は約2.5cm。焼き上がりは横に少し 膨らんで、直径約3.5cmになりますので、 適度に間隔を空けておいてください。お好みで、表面に小さく刻んだドレンチェリーを乗せます。
  6. 180℃のオーブンの中段で10-12分、少し焼き色のつく程度に焼き上げます。出来たては少し柔らかいので、しっかり冷めてか ら天板からはずしてください。
  7. 繊細で壊れやすいので、プレゼントする時には他のクッキーとは混ぜずに別の袋に入れたり、小包にはToniヨーグルトの小瓶に入 れたりと少し工夫をしています。 缶に入れて保存する時にも、他のクッキーとは別の缶に入れた方がいいと思います。